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片付け・生前整理

実家の片付け・遺品整理業者の選び方|許可の確認と見積もりの注意点

更新日 2026年9月29日公的機関の資料をもとに作成

実家の片付けは量が多く、業者に頼む人も少なくありません。ただ、許可のない回収業者による高額請求や不法投棄のトラブルも報告されています。頼む前に確認したいことをまとめました。

片付けを頼む前に:相続放棄を考えているなら処分しない

相続放棄を考えている場合は、家財を処分する前に立ち止まってください。民法第921条では、相続人が相続財産を処分すると、相続を承認したものとみなされます。形見分けなどがどこまで許されるかは個別の事情によるので、家庭裁判所や専門家に確認してから片付けを始めましょう。相続放棄の手続きと注意点は相続放棄の手続きと期限にまとめています。

業者に必要な許可

やること 必要な許可 許可を出すところ
家庭の不用品を回収・運搬する 一般廃棄物収集運搬業の許可(または市区町村からの委託) 市区町村
不用品を買い取る 古物商の許可 都道府県公安委員会

環境省は、「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では、家庭の廃棄物は回収できないと案内しています。無許可で一般廃棄物の収集運搬を業として行うと、5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(またはその両方)の対象です。

市区町村の多くは、許可業者の一覧をホームページで公開しています(例:横浜市)。業者のホームページに書かれた許可番号と、市区町村の一覧を照らし合わせるのが確実です。

許可の状況は業者によってさまざま

総務省が2020年に公表した調査では、協力した遺品整理事業者69社の許可の取得状況は次のとおりでした。

取得している許可 事業者数
一般廃棄物の許可と古物商の許可の両方 27
一般廃棄物の許可のみ 7
古物商の許可のみ 32

「無料回収」には注意

経済産業省は、次のような方法で「無料回収」をうたう業者の中に、無許可の業者がいると注意しています。

  • 大音量で町内を巡回する
  • 空き地で回収する
  • チラシやネット広告で呼びかける

最初は無料と言い、トラックに積み込んだ後に高額な料金を請求するトラブルも挙げられています。

家電4品目とパソコンは出し方が決まっている

家電4品目(家電リサイクル法)

エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、粗大ごみとしては出せません。

状況 出し方
買い替える 新しい製品を買う店に引き取りを頼む
処分だけする その製品を買った店に頼む
買った店が分からない 市区町村が案内する方法で出す
自分で運ぶ 郵便局でリサイクル料金を払い、指定引取場所に持ち込む

費用は「リサイクル料金(メーカーごと)+収集・運搬料金(店ごと)」です。

パソコン

資源有効利用促進法により、メーカーが回収します。2003年10月以降に販売された家庭用パソコンは無料で回収されます(PCリサイクルマーク付き)。メーカーがない場合や自作パソコンは、パソコン3R推進協会が有料で回収します。

見積もりで確認すること

国民生活センターの助言をもとに、確認項目を並べました。

  • 複数の業者から見積もりを取る
  • 見積もり自体に料金がかかるかを事前に聞く
  • 見積書を書面でもらい、作業内容・料金・追加料金が出る条件を確認する
  • 作業日・支払い方法・キャンセル料(いつから、いくら)を確認する
  • 残す物は運び出すか、印を付けて分けておく
  • できるだけ作業に立ち会う
  • 回収する業者の一般廃棄物の許可を確認する(買取もあるなら古物商の許可も)

実際にあったトラブル

国民生活センターには、次のような相談が寄せられています。

  • 見積もりのときに「今日決めたら安くなる」とせかされた
  • キャンセルを申し出たら17万円を請求された
  • 見積額14.1万円が、最終的に32万円になった
  • 見積書がなく、20万円の見積もりが作業後に30万円に増えた
  • 残すはずだったアルバムや電話機を処分された

2018年の報告で分析された522件では、訪問販売での契約が58.5%、平均契約額は約42万円で、9割以上がその場で支払っていました。

困ったときの相談先

  • 消費者ホットライン 188(最寄りの消費生活センターにつながる)
  • 市区町村のごみ・廃棄物の担当課(許可業者の確認)

よくある質問

家の不用品を回収するのに必要な許可は何ですか?

家庭から出る不用品(一般廃棄物)を回収・運搬するには、市区町村の一般廃棄物処理業(収集運搬業)の許可、または市区町村からの委託が必要です。環境省は、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可では家庭の廃棄物は回収できないと案内しています。

「遺品整理士」がいる業者なら安心ですか?

遺品整理士は、一般財団法人遺品整理士認定協会が認定する民間の資格です。資格の有無だけでは、廃棄物を回収できる許可があるかは分かりません。一般廃棄物の許可(または許可業者との連携)を別に確認してください。

見積もりに来てもらった業者と、その場で契約してしまいました。

国民生活センターによると、見積もりのつもりで呼んだ業者とその場で契約した場合は、特定商取引法の訪問販売に当たり、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできる場合があります。消費者ホットライン188に相談してください。

出典

2026年9月29日時点の情報です。制度は変わることがあるため、手続きの前に各窓口で確認してください。調べ方は調査方法にまとめています。