カメラを売る前に何を確認する?
メーカー名・機種名を控えて付属品を集め、分解や掃除はせずに、そのまま査定に出します。
相続放棄を考えているなら、売る前に止まってください。 相続財産を売るなどして処分すると、相続を承認したものとみなされ、相続放棄ができなくなることがあります(民法第921条)。
- メーカー名・機種名を控える:本体の前面や上面、レンズの鏡筒に書かれています。レンズは焦点距離(例:50mm)と明るさ(例:F1.4)の表示も控えておくと、問い合わせがスムーズです
- 付属品を集める:レンズキャップ、ストラップ、充電器、元箱、取扱説明書など
- 分解や掃除はしない:電池を入れたまま置かれていたカメラは、電池部が腐食していることがあります(買取できない理由に挙げる業者もあります)。手を加えず、そのまま査定に出しましょう
- 写真集は別の扱い:消費者庁の具体例では、写真集は「書籍」として訪問購入のルールの対象外です
メーカーの修理が終わっている機種が多い
古いカメラは、メーカーの修理を受けられないことがあります。
- キヤノンは、修理対応期間が終わった商品を一覧にしています(フィルムの一眼レフや初期のデジタル一眼レフを含む)
- OMデジタルソリューションズ(旧オリンパスのカメラ事業)は、フィルムカメラなどの製品分野について「すべての製品で修理サービス期間が終了」としています
- コニカミノルタは、2006年3月31日にカメラ事業を終えました。現在は、コニカ・ミノルタのカメラのアフターサービスを終了したとし、修理は販売店や修理専門店に問い合わせるよう案内しています
修理できるかどうか分からないので、費用をかける前に、まず現状のまま査定を受けて比べましょう。
データと電池の注意
メモリーカードと内蔵メモリー
- 環境省・経済産業省の回収ガイドラインでは、デジタルカメラは、個人情報を消去してから出すよう消費者に周知が必要な機器に挙げられています
- リコーイメージングは、カメラやパソコンで削除やフォーマットをしても、データは完全には消去できないと案内しています
- メモリーカードは、売る前にカメラから抜いて手元に残すのが確実です。内蔵メモリーのある機種は、取扱説明書で完全に消去する方法を確認してください
リチウムイオン電池(バッテリー)
- デジタルカメラのバッテリーにはリチウムイオン電池が使われています。環境省によると、2024年度にリチウムイオン電池が原因と疑われるごみ処理中の火災事故などは9,923件ありました
- 捨てるときは、端子をビニールテープなどで覆い、自治体のルールに従って出します。地域によって捨て方は違います
- 一般社団法人JBRCの協力店(電気製品の販売店など)の回収箱にも出せます。対象は、JBRC会員企業の電池で、破損・水濡れ・膨張がない物です。フィルムカメラに多いボタン電池やリチウム一次電池(CR〜)は、JBRCの回収の対象外です
- 業者によっては、膨らんだ電池パックや電池部の腐食がある物を買い取らないとしています
カメラの出張買取はクーリング・オフできる?
持ち運べるカメラは訪問購入のルールの対象と考えられ、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができ、その間は品物を渡さなくてよいのが原則です。対象外になる品物(家具、持ち運びが容易でない家電、書籍など)を示した消費者庁の具体例に、カメラ・レンズは挙がっていません。
業者の公開条件の比較(7社)
カメラ専門の4社と、総合の買取業者3社を、公式サイトに書かれている条件だけで比べました。順番は五十音順で、おすすめの順位ではありません。2026年10月7日に各社の公式サイトで確認しました。
| 業者(運営会社) | 方法 | 出張・宅配の範囲(公式の表記) | 費用について公式に書かれていること | 故障品・古いカメラ | 古物商許可 |
|---|---|---|---|---|---|
| カメラのキタムラ(株式会社キタムラ) | 店頭・宅配・出張 | 出張は日本全国(一部の品目はエリア限定) | 査定料・キャンセル料は無料。宅配は梱包キット無料、キャンセル後の返送料も無料 | 壊れたカメラ、古いカメラ、レンズにカビがあるカメラも買取と明記 | 高知県公安委員会 第831010002392号 |
| カメラのナニワ(株式会社ナニワ商会) | 店頭・宅配・出張 | 宅配は全国。出張は大阪・東京・愛知・福岡の近郊が中心(20点以上) | 宅配は往復送料・査定料・キャンセル料が無料。出張費・査定料も無料 | 正常に動作する物が対象。動かなくても買取や無料引き取りができる物もある | 大阪府公安委員会 第621110801062号 |
| ニーゴ・リユース(アンドトランク株式会社) | 店頭・出張 | 全国(県境のエリアでも訪問) | 出張料・査定料・キャンセル料は無料。宅配の記載なし | 古くても壊れていても査定する | 北海道公安委員会 第101040001638号 |
| ハードオフ(株式会社ハードオフコーポレーション) | 店頭・宅配・出張 | 記載なし(宅配は離島を除く) | 宅配は手数料・送料0円、期日までに返却を希望すれば返送料も同社負担 | 撮影に支障がない程度の不具合なら買取の可能性が高い。機能が完全に使えないジャンク品は難しい場合あり | 新潟県公安委員会 461060001043 |
| バイセル(株式会社BuySell Technologies) | 店頭・宅配・出張 | 出張は離島を除く全国 | 出張は査定料・出張料が無料。宅配は送料無料だが、納得できず返送する場合は着払い(客の負担) | 古いフィルムカメラや故障したカメラも査定。使い捨てカメラは買取不可 | 東京都公安委員会 第301041408603号 |
| フジヤカメラ(株式会社フジヤカメラ店) | 店頭・宅配(出張は法人のみ) | 宅配の範囲は記載なし | 宅配は梱包キット・配送料が無料、不成立でも返送料は無料 | 故障している物は買取不可。傷・汚れ・箱なしは可 | 東京都公安委員会 第304399601272号 |
| マップカメラ(シュッピン株式会社) | 宅配 | 日本全国 | 送料無料、キャンセルでも返送料は無料、梱包キットも無料 | 故障品・カビの扱いは記載なし | 東京都公安委員会 第304360508043号 |
公式サイトに書かれていない条件は、申し込む前に各社へ確認してください。条件は変わることがあります。
売れなかったカメラはどう処分する?
デジタルカメラもフィルムカメラも小型家電リサイクル法の対象品目なので、実家のある市区町村の小型家電の回収を確認します。バッテリーは本体と分けて出します。
| 物 | 扱い |
|---|---|
| デジタルカメラ | 小型家電リサイクル法の対象品目(施行令第1条第4号)。環境省のガイドラインで、市町村が特に回収すべき品目にも入っている |
| フィルムカメラ | 同じく対象品目(第16号「フィルムカメラ」) |
| メモリーカード | 市町村が特に回収すべき品目に入っている。ただし、削除してもデータが残ることがあるので、出す前に中身を確認する |
| バッテリー(リチウムイオン電池) | 本体と分けて、端子を絶縁して自治体のルールかJBRCの協力店で出す |
小型家電として回収する品目は市区町村ごとに違います。実家のある市区町村の案内で確認してください。
カメラを売ったら税金はかかる?
生活に使っていた物を売った所得は原則として非課税で、30万円を超えると課税になる品目(貴金属・宝石・書画・骨董など)にカメラは挙がっていません(所得税法施行令第25条)。高額なカメラを売った場合の扱いが気になるときは、税務署に確認してください。
よくある質問
動かない古いフィルムカメラでも売れますか?
この記事で比較した業者のうち、カメラのキタムラ・バイセル・ニーゴ・リユースは、壊れたカメラや古いカメラも買取・査定の対象と公式サイトで案内しています。一方、フジヤカメラは故障している物を買い取らないとしています。故障品は、申し込む前に状態を伝えて確認してください。
メーカーで修理してから売ったほうがいいですか?
メーカーの修理がすでに終わっている機種が多くあります。キヤノンは修理対応期間が終わった商品を一覧にしており、OMデジタルソリューションズはフィルムカメラのすべての製品で修理サービス期間が終了したとしています。費用をかける前に、まず現状のまま査定を受けて比べてください。
デジカメを売る前にデータを消せば大丈夫ですか?
カメラで削除やフォーマットをしても、データは完全には消えないとメーカー(リコーイメージング)が案内しています。メモリーカードは抜いて手元に残し、内蔵メモリーのある機種は、完全フォーマットなどの機能があるか取扱説明書で確認してください。
使わないデジカメのバッテリーはどう捨てればいいですか?
リチウムイオン電池は、ごみの収集や処理の途中で発火する事故が起きています。端子をビニールテープなどで覆い、自治体のルールに従って出すか、JBRCの協力店(電気製品の販売店など)の回収箱に持ち込みます。膨らんだり破損したりした電池は協力店では回収されないので、メーカーか自治体に相談してください。
あわせて読みたい
出典
- 消費者庁「特定商取引に関する法律施行令第34条で規定する物品の具体例」(別添10)
- e-Gov法令検索「古物営業法施行規則」(第2条)
- e-Gov法令検索「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律施行令」(第1条)
- 環境省・経済産業省「使用済小型電子機器等の回収に係るガイドライン」(平成30年6月改定)
- 環境省「小型家電リサイクル法」パンフレット
- 環境省「リチウム蓄電池火災防止」(ecojin's EYE、2023年3月1日)
- 環境省「リチウムイオン電池の適正処理の現状」
- 一般社団法人JBRC「不要電池の出し方」
- リコーイメージング FAQ「メモリーカード・内蔵メモリーの初期化について」
- キヤノン「修理対応期間終了商品」
- OMデジタルソリューションズ「修理サービス期間の終了した製品」
- コニカミノルタ「カメラ事業、フォト事業の終了と今後の計画について」(2006年1月19日)
2026年10月7日時点の情報です。制度は変わることがあるため、手続きの前に各窓口で確認してください。調べ方は調査方法にまとめています。