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墓じまい・仏壇

改葬許可の申請先と必要書類|政令指定都市20市の比較表(手数料・郵送・受入証明)

更新日 2026年10月1日公的機関の資料をもとに作成

改葬許可の申請先や必要書類は、市によってかなり違います。政令指定都市20市の公式ページを1市ずつ確認して、違いが分かるように並べました。

改葬許可とは

墓じまいで遺骨を別のお墓や納骨堂に移すことを、法律では「改葬」といいます。改葬には、今のお墓がある市区町村長の許可が必要です(墓地埋葬法第5条)。許可されると改葬許可証が交付され、移し先の墓地や納骨堂は、それを受け取らないと遺骨を受け入れられません(同法第14条)。

申請書に書く内容と添付書類は、法律の施行規則(第2条)で決まっています。

区分 内容
申請書に書くこと 亡くなった人の本籍・住所・氏名・性別、死亡年月日、埋葬(火葬)の場所と年月日、改葬の理由、改葬先、申請者の住所・氏名と続柄
添付書類 今の墓地の管理者が作る埋蔵(収蔵)の証明。申請者が墓地の使用者でない場合は、使用者の承諾書

これ以外の細かいルール(申請先の窓口、郵送の可否、移し先の証明が必要かなど)は、市区町村ごとに違います。墓じまい全体の流れと費用は墓じまいの費用と手続きにまとめています。

政令指定都市20市の比較表

2026年10月1日に、各市の公式ページで確認しました。公式ページに書かれていない項目は、推測せずに「記載なし」としています。「記載なし」は、必要ない・できないという意味ではありません。

市 申請先 手数料 郵送 移し先の受入証明 遺骨が複数のとき
札幌市 保健福祉局 墓園管理係(区役所ではない) 無料 可 移し先が市営霊園なら使用許可証の原本、それ以外は施設名・住所のメモ 1枚に4体まで
仙台市 保健管理課、または各区役所の戸籍住民課など 記載なし 可 記載なし 2体以上は別紙の名簿
さいたま市 お墓がある区の区役所 区民課 無料 区民課に相談 記載なし(改葬先の名称と所在地を申請書に書く) 1体につき1通
千葉市 保健福祉局 生活衛生課(区役所ではない) 無料 可 記載なし 2体目以降は継続用紙
横浜市 お墓がある区の区役所 戸籍課 無料 可 市への申請の書類にはない(移し先から求められる場合あり) 複数体用の様式あり
川崎市 各区役所 区民課 記載なし 記載なし 記載なし 人数分の申請書
相模原市 各区民課・まちづくりセンター・出張所 記載なし 遠隔地の場合は可 必要(受入証明書・使用許可証など) 継続用紙
新潟市 民営墓地はお墓がある区の区役所、市営霊園は保健所環境衛生課など 記載なし 記載なし 必要(使用許可書の写しなど) 別紙の名簿
静岡市 戸籍管理課 霊園・斎場係、清水区役所 地域総務課 1体300円(市コールセンターFAQ) 記載なし 記載なし 記載なし
浜松市 各区役所 区民生活課・行政センターなど 記載なし 記載なし(窓口での案内のみ) 記載なし 多人数用の様式あり
名古屋市 保健所 環境薬務課へ郵送、または区の保健センター 無料 可(郵送を推奨) 記載なし 1体につき1通
京都市 医療衛生センター、各区の医療衛生コーナー(市内のお墓ならどこでも可) 無料 窓口での申請を案内 記載なし 1体につき1組
大阪市 お墓がある区の区役所 窓口サービス課 無料 可 必要(原本) 1人につき1枚
堺市 堺市立斎場(区役所ではない) 無料 不可(様式ページに記載) 記載なし 1枚で5体まで
神戸市 健康局 斎園管理課(原則郵送)、市立墓園からは各墓園の管理事務所 記載なし 可(原則郵送) 記載なし 1体ごとに1通
岡山市 生活安全課 墓地・斎場係、東区・中区・南区の総務・地域振興課など 記載なし 記載なし 必要(使用許可証などの写しで代替可) 継紙に一覧で書く
広島市 保健所 環境衛生課(1か所) 記載なし 可 記載なし 1枚に5名分
北九州市 各区役所 保健福祉課、保健所の生活衛生課 無料 記載なし 記載なし 複数体用の別紙
福岡市 お墓がある区の区役所 生活環境課 記載なし 記載なし 記載なし 別表に全員分を書く
熊本市 健康福祉政策課、生活衛生課、各区役所 福祉課など 無料(市コールセンターFAQ) 記載なし 記載なし 1枚に3名分、4名以上は別紙

大阪市は区ごとにページが分かれており、北区と天王寺区のページで確認しました。

比べて分かったこと

1. 区役所以外が窓口の市が多い

「改葬の手続きは区役所の戸籍の窓口」と思われがちですが、20市のうち少なくとも8市は、区役所の戸籍担当以外が窓口になっています。

窓口 市
墓地・霊園の担当課 札幌市(墓園管理係)、静岡市(霊園・斎場係)
保健所・衛生の担当課 千葉市(生活衛生課)、名古屋市(環境薬務課・区の保健センター)、京都市(医療衛生センター)、広島市(環境衛生課)
斎場・斎園 堺市(市立斎場)、神戸市(斎園管理課)

2. 手数料は無料の市が多い

公式ページ(またはコールセンターのFAQ)で無料と確認できたのは、札幌・さいたま・千葉・横浜・名古屋・京都・大阪・堺・北九州・熊本の10市です。有料と確認できたのは静岡市(1体300円、市コールセンターFAQ)だけでした。残りの9市は、公式ページに手数料の記載がありませんでした。

なお、神戸市では、市立墓園から改葬する場合に埋蔵・収蔵証明の手数料(1体300円)がかかると案内されています。市営墓地・霊園から移す場合は、管理事務所の証明に手数料がかかることがあります。

3. 郵送できるかは市によって違う

郵送で申請できると案内しているのは、札幌・仙台・千葉・横浜・名古屋・大阪・神戸・広島の8市です(相模原市は遠隔地の場合)。名古屋市と神戸市は、郵送を推奨・原則としています。

一方で、京都市は「申請は窓口まで」と案内し、堺市は様式ページで郵送不可としています。そのほかの市は公式ページに記載がないため、電話で確認してください。

郵送で申請するときは、許可証を送り返してもらうための返信用の封筒や切手を同封します。千葉・横浜・相模原・名古屋・広島などは切手を貼った返信用封筒、札幌・仙台は返信用の切手を案内しています。千葉・横浜・相模原・広島は、日中に連絡がつく電話番号を書くようにも案内しています。

4. 移し先の受入証明が必要な市もある

相模原市・新潟市・大阪市・岡山市は、移し先の受入証明書や墓地使用許可証(の写し)を必要書類にしています。大阪市は原本が必要です。札幌市は、移し先が市営霊園かどうかで必要な書類が変わります。

ほかの市は、公式ページの必要書類に受入証明の記載がありませんでした。ただし、横浜市のように「移し先の墓地から使用許可書などを求められる場合がある」と案内している市もあります。

5. 遺骨が何体あるかで申請書の数が変わる

さいたま・川崎・名古屋・京都・大阪・神戸の6市は、遺骨1体ごとに申請書が必要です。札幌(1枚に4体まで)、堺・広島(5体まで)、熊本(3名まで、4名以上は別紙)のように、1枚で複数の遺骨をまとめて申請できる市もあります。

申請の前に準備すること

市によって細かい違いはありますが、次のものを準備しておくとスムーズです。

  • お墓に入っている人の情報:氏名、本籍、住所、死亡年月日、火葬の場所と日付(墓誌や過去帳、除籍謄本で確認)
  • 移し先の情報:名称と所在地。市によっては受入証明書や使用許可証(の写し)
  • 今の墓地の管理者の証明:申請書の証明欄に記入してもらうか、管理者が発行する証明書(市によって形式が違う)
  • 承諾書:申請者が今の墓地の使用者(名義人)でない場合
  • 郵送の場合:切手を貼った返信用封筒、日中の電話番号のメモ
  • 代理人が申請する場合:委任状(多くの市が様式を用意)

お墓に誰が入っているかが分からないまま申請すると、書類の書き直しになることがあります。墓誌や過去帳、寺院・霊園の記録で、遺骨の数と一人ひとりの情報を先に確認してください。

政令指定都市以外の市区町村では

政令指定都市以外でも、申請先は「今のお墓がある市区町村」です。窓口は市民課・戸籍の担当課・環境衛生の担当課などさまざまなので、市区町村の公式サイトで「改葬許可」と検索すると、申請書や必要書類の案内が見つかります。

公営墓地を返還するときに、墓石の撤去費用の助成や、使用料の一部が戻る制度がある市もあります。確認できた38自治体の制度は墓じまいの補助金の記事で一覧にしています。

よくある質問

改葬許可はどこに申請しますか?

今のお墓(遺骨がある場所)の市区町村です(墓地埋葬法第5条第2項)。政令指定都市では、お墓がある区の区役所のほか、札幌市(墓園管理係)、千葉市(生活衛生課)、堺市(市立斎場)、広島市(保健所環境衛生課)のように区役所以外が窓口の市もあります。

改葬許可の手数料はいくらですか?

今回確認した20市のうち、公式ページ(またはコールセンターFAQ)で無料と確認できたのは10市です。静岡市は市コールセンターのFAQで1体300円とされています。残りの市は公式ページに手数料の記載がありませんでした。

郵送で申請できますか?

札幌市・仙台市・千葉市・横浜市・名古屋市・大阪市・神戸市・広島市は郵送できると案内しています(相模原市は遠隔地の場合)。京都市は窓口での申請を案内し、堺市は様式ページで郵送不可としています。そのほかの市は公式ページに記載がないため、担当窓口に確認してください。

移し先の受入証明書は必要ですか?

相模原市・新潟市・大阪市・岡山市は、移し先の受入証明書や墓地使用許可証の写しなどを必要書類にしています。札幌市は移し先によって異なります。ほかの市は公式ページの必要書類に記載がありませんでしたが、移し先の墓地から求められることもあるので、先に確認しておくと安心です。

出典

2026年10月1日時点の情報です。制度は変わることがあるため、手続きの前に各窓口で確認してください。調べ方は調査方法にまとめています。